レザークラフトを安価に始めるための道具選び

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キットを2つ作ってみたあと、レザークラフトをもうちょっとやってみたいと思った。安価に道具を集めたくて情報収集した。せっかくなのでまとめておく。

リンク先は革との合わせ買いを考えて、グッドレザーさんにあるものはグッドレザーさんのものをメインにしてあるが、在庫状況などの問題で他店にリンクしている場合もある。送料を気にする人は注意。

レザークラフトを経験してから、金をかけたほうがいい道具、買っちゃいけないものにも気付いたので、その点も書き記した。

参考にしたページ

最低限必要なもの

「革を切って、縫う」だけを考えた時点で必要な、本当に最低限のもの。具体的にはコバ磨きや床磨き用品を除いたもの。

この内容に近いセット(工具のみ)をセイワさんが売っている。仕立用目打ちS、4mm巾の菱目打ち(4本目、2本目)、Wロー引き糸、手縫い針〈短3本〉、ミニゴム板、ゴムのり、革の手縫いマニュアルの7点セット。これひとつ買えばなんとかなる安心感はある。

このセットに入っていない革、縫うときの支え、カッター、ハンマーは別途購入。それを考えても上記セットでいい気はしてしまうな。あちこちから細々と買うのが好きでない人はこのセットでいいのでは。

もう少しいろいろ入っててほしい人には12点セットもある。昔は18点セットもあったが、もう販売していないようだ。

クラフト社の手縫い工具セットもある。悪くはないけど、木槌はもっと大きいものがオススメ。

「レザークラフト」なので革がないと何も作れない。小物作りから始まると思うので、最初のうちは「はぎれ」でいいんじゃないかと思った。

ぼくは最初500gのはぎれセットを買って、次に1kgのはぎれセットを買った。

ぼくが初めて買ったのはA4ぐらいのサイズが10枚くらい入っている500gのセットだった。初心者には使いやすくていい感じだったが、今はそのセットは売っていないようだ。

1kgはそこそこの量。「レザークラフト 初心者におすすめ 革のはぎれ激安詰め合わせの内容」によると16枚前後くらいっぽいかな。かなりいろんなものが作れる。

色を選びたい人はここの店のがよさそう。品質はわからない。

ぼくはセイワのキットについてきたやつを使っていたが、2本しかなかったので、後日買い足した。

糸はライターで焼き止めがしやすいビニモが楽。糸自体が溶けるので、綺麗に焼き止めできる。他の糸も使ったけど、今はビニモ一択。

ロウが多くてベタベタするので、必要な分だけ糸を切り取ったら、ウェスでロウを拭き取ってから使うといい。

※ビニモを作っていたメーカー(セイワ)がなくなってしまったらしく、どの店でも在庫限りになっているようだ。何か違う糸を探したいと思う。

菱目打ち

信じがたい値段で菱目打ちが売ってた。なんと4本セットで税込670円。素人には問題なく実用できるものなので、入口のアイテムとしてはいいと思う。

美しい仕上がりを目指す人は菱錐にシフトしていくもののようなので、最初のうちだけ使うと考えたらこれで充分ではなかろうか。四角いので持ちづらいけどね。

1本ずつ買うなら2本目と4本目がいいらしい。前の穴に目を1つ刺して使うので、2本目なら1つ、4本目なら3つの穴が開けられる。けど1本目も6本目も便利なので、素直にセットで買うのがオススメ。

菱目パンチ

集合住宅などで、ハンマーで打ちたくない人は菱目パンチはいかが? ちょっとお高いけどハンマーを使わなくて済むという利点はある。

ただ、これ、複数枚重ねて穴を開けるのが難しそうに見える。やるならしっかり仮止めしてからになるのかな?

ハンマー

ここは金をかけておくところ大きな木槌を買おう! 一番大きいサイズがおすすめ。なぜって菱目が入っていきやすい効率が段違いである。

金槌や小さいハンマーを買うより、これがおすすめ!

ハンマー台(ゴム板)

最初はあちこちで勧められている100均の耐震シートを買ってみたが、ハンマー台には全く向いていない特に菱目打ちには全く不適なので、買うだけ損。ある程度硬くなければ菱目打ちはすんなり通ってくれないのだ。

なのでホームセンターでゴム板を買った。300円前後で買える。ほどほどの硬さとほどほどの弾力性で菱目打ちがとてもしやすい。ゴム板は絶対買おう。

ぼくは厚さ10mmのものにしたが、5mmのものもあった。でも5mmじゃ薄すぎると思うので、10mmかそれ以上のものがおすすめ。とにかく硬くないと話しにならない。

ぱれっとさんでも安値のゴム板があった。10×10×2cm。手頃なサイズだと思う。

カッター

自宅にあるデザインカッター(NT D-400)と、工具箱(レザークラフト用ではない一般的なもの)に入っていた大型カッターで始めることにした。まず大型カッターを使っていたが、正直これ1本で充分。刃もきちんと止まるし。

大型カッターも買うとしたらよく切れると定評のあるNTカッター買うかなと思った。こういうダイヤルで刃を固定するタイプが、硬い革も切りやすくて良いらしい。カッターメーカーではNTのほか、オルファも評判がいいようだ。

替え刃はどちらも同じ大きさなので、ぼくはNTカッターの替え刃を買った。めちゃくちゃよく切れる。快適。すぐに切れ味が悪くなるので、頻繁に折ることになる。といっても小物作りなら2品分くらい切ったら1回折る感じ。

デザインカッターは小回りが利くが、わざわざ買うほどのものでもないように感じた。

細かいところはNTの小さめのカッターも評判いいっぽい。ぼくは買わないが、買う人はどうぞ。替え刃も多めに買ったほうがいいので50枚組を貼っておく。

カッティングシート

家になかったので、ひとまず100均でA4版のものを買ったが小物作りなら充分なサイズ。A4の革でも切る順番を工夫すれば問題なく切れる。

バッグとか作りたければA3ぐらいあれば使いやすいと思う。しかし一度にカッターの刃を動かせる範囲は何十cmもないので、A4のマットでも充分な気がする。

仮止め用接着剤

ぼくは初期に両面テープのほうが手軽かと思っていたのだが、いざ使ってみるとゴムのりのほうが圧倒的に作業しやすい

使いこなす自信がない方はミニサイズからどうぞ。

300ccはかなり多い。相当たくさん作る人でないと使い切れないと思う。

両面テープも仮止めに使えないわけではないが、菱目で打った穴に被らないように止めるのは両面テープではかなり大変

目打ち

型紙の形を革に写すために必要。ぼくは自宅にあるやつでいいかなぁ。

買うならこれかな、先がとがっていないもの。

レーシングポニー等、縫うときの支え

支えが何もない状態で足に革を挟んだりして縫うのはかなり大変(体験談)。

レーシングポニーは足の下に入れられる作りになっているようで、使いやすそうではある。が、お高い。そこまで出す必要があるのか今はわからない。

ブックスタンドとC型クランプで同等の機能を得るという案を見て「天才か!!」って思ったのでぼくも真似することにした。\324。10分の1の値段だね……。実際に使ってみているが、小物作りには特に不自由しない。挟むときに少し不便なのと、力加減の調節が難しいが、当面これでいいと思っている。

仕上げの美しさに必要なもの

作品の質を上げるために必要になってくる、後々買っておきたいもの。主にコバ磨き、床磨き用品。

ステッチンググルーバー または ネジ捻

無ければ無いで作業はできるが、あったほうが楽で綺麗に仕上がる……らしい。

菱目打ちをするとき、革の縁から一定の距離のところに線を引いてから打つのだが、このステッチンググルーバーがあると縁から一定の距離のところに溝が作れる

縁から一定の距離で線を引くという面倒な作業が簡略化され、糸もその溝に収納されて飛び出さないため、見栄えがよいということだそうだ。(強度も確保できるらしい)

ステッチンググルーバーだと革を掘ってしまう。

印をつけるに留まるネジ捻を使ってみたら結構気に入った。印のつけやすさはステッチンググルーバーかなあ。

帆布

コバ磨きのためにわざわざ帆布を買わなくても、家にあるそれなりの強度の布でできるっぽい。まぁ買うとしてそこまで高くもない。ぼくは家にある布(はぎれ)でもやってみたし、使い古しのストッキングやメガネ拭きで磨いている人もいるらしい。

小さく切ってちょっとずつ使うので、1買うとかなり長持ちする。

やすり(紙or金属orスポンジ研磨剤)

段差をとるためのやすりは、紙でも金属でもいいんじゃって気がしている。どっちにしろダイソーで売ってる。金属やすり3本セットは小さいが、小回りが利いて小物のコバには悪くなかった。サイズ比較用にIDケースと一緒に撮った。もう少し大きい金属やすりも売ってた。

このダイソーの金属やすりで磨いてみて、もっと目が細かいものがほしくなった。「コバ磨きの基本~道具とコツ」を参考にスポンジ研磨剤を1つ買いたいと思う。3Mのスポンジ研磨材ならスーパーファイン(極細目)が#320-600相当だそうだ。他社製もある模様。

ジグソーパズル型ってのもある。小物作りがメインなら小さくて使いやすいかも……と買ってみたが、結局ほとんど使っていない。

レザークラフト講座に行ったら職人さんが愛用していたのはこちら。

一回買ったらずっと何年も使えるそうだ。結局これを一番使っている。

コーンスリッカー

単品より3点セットで買ったほうが何故かよっぽど安い。楽天でも高くないが、アマゾンで格安出品を見かけることがある。発送時期には注意。

トコノール

床磨きは水でもできるという説があるが、実際やってみると水だけではそうそう綺麗にならない。水よりトコノールのほうがすんなりキレイに磨けるので、買えば時間の節約になる。床やコバの補強にもなるし。

ほかにも類似の製品としてこういうのもある。

ガラス板

セリアのガラス製コースターでいけるとか、コーヒーのビンでいけるとか、諸説ある。「角が丸くなっているガラスならなんでもいい」という話もあるし、「ガラスでなくても硬くて角が丸くて滑らかなものならいい」って話もある。

いずれにせよ、最初のうちは無ければ無いでなんとかはなる。最初からトコ磨きに力を入れたい人は、あったほうがいいだろうけど。

ヘリ落とし

1本ずつ別々のサイズのものではこういうのがある。no.というのはサイズのこと。革の厚みによって必要なヘリ落としが違う。no.1が1mm~2mm対応なので、小物作りでメジャーどころの厚みに使える。

ヘリ落としのサイズを各種揃える意義が今のぼくには見出せないので、no.1でいいかなーと思う。

ヘリ落としのほか、溝切りも含め5役を兼ねた激安商品もあった。サイズがはっきりとわからないが、たぶんno.1~3が含まれているのかな? こういう万能系のアイテム、ぼくは疑ってしまってダメなんだけど。

穴あけポンチ

ぼくはパンチが家にあるのでひとまずはいらないのだが、必要な人はポンチ買うと小回りが利いていいと思う。パンチはパンチで挟めないと開けられないので周囲にゆとりが必要。

ちなみにポンチは100均で売っているらしい。ポンチを打つときの台は、菱目打ち用の台と兼用できるんじゃなかろうか。やりづらかったら専用に買えばいい。

送料を払うかどうかの考え方

送料は無料が理想ではあるが、リアルで買い物行くときの交通費を基準にして「それより安かったら払ってもいい」とするのも手。ぼくはそうしている。

ぼくの場合、買い物に行くと片道250円前後のバス代がかかる(往復500円前後)。なのでそれよりも安かったら払ってもいいかなという感覚。逆にそれよりも高かったら悩む。

おわりに

レザークラフトは楽しい。何ヶ月も何も作れない期間があったが、また再開した。家に道具が揃えてあると、作りたくなったときに気軽に再開できるのがいいね。

まだ材料は揃えきっていないんだけど、ちょっとずつ揃えていくつもり。

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