1と2で一生分考察したからもう考えたくなかったんだが、歌詞を見てたら意味がものすごくよくわかってしまったので、それを書いて終わりにしようと思う。(フラグか……?)
考察1(読み終わるのに52分):
考察2:
歌詞の意味
歌詞がどこで確認できるかなんだが、リンクが切れていたので貼り替えた。
では歌詞の解釈をしていく。
まず、この歌は最終日~エンディングの主人公の心境を表したものと思われる。その前提で解釈していくと……
凪のような感情の平穏
これは最終日、グラウンドで絶叫していたときの主人公の心境と思われる。「怒りも、悲しみも、喜びもない」と書かれていたと思う。
動かないココロの欠片
これは別れを終えたあとの妄想上の少女たちのことだろう。主人公の「ココロの欠片」は、妄想世界が終わってしまえば、もう動かない。
屋上にそろえた白い上履き
空から降る歪んだ肉細工
この「歪んだ肉細工」は主人公を意味していると解釈する。醜いもの、劣ったもの(人の形をした人でないもの)というニュアンスが読み取れるので、劣等感の強い主人公自身のように思った。
この部分は望美の死になぞらえて「自分も飛びたかった(死にたかった)」という願望を表しているのだろう。自殺願望でもあり、「できたらいいが、できない」という悲しみを背負った部分でもある。
わたしは境界線 白と白との境界線
「わたし」も主人公をさすと思われる。「白と白」とは、
- 居場所のない現実世界(=白)
- 居場所がなくなってしまった妄想世界(=白)
であろう。主人公は作中でも現実と妄想の境を行ったり来たりしている。
主人公にとって現実世界は眩いものであり、白に染まると黒い自分が無になってしまうと恐れている。またグラウンドでは「(妄想の)世界は真っ白」と言っている。
情欲を書き込むタブラ・ラサ
タブラ・ラサとは白紙状態のことだそうだ。エンディング後の「真っ白」になってしまった主人公に、また情欲が生まれていくことの暗示と解釈した。
泡沫の漆黒の亀裂 うたかたの物語
「泡沫」は一時は見えた現実、「漆黒」は主人公、「うたかた」は消えやすく儚いものと解釈した。主人公の妄想はいずれ瓦解する儚いものである。つまりは現実に亀裂が入り、妄想の物語を始める意ととらえた。
もしくは「泡沫」はエンディング後の白紙状態の主人公と考えてもいいかもしれない。
今はもうくちづけも欲しくない 望むのは完璧なadieu
主人公は自分以外の誰かに愛される可能性からとことん逃げ出す傾向にある。「くちづけも欲しくない」は愛されることすら望めず、ただ「さよなら」を教えてほしい主人公の心情と解釈した。
昼と夜の間で時間が止まる 終わりのない永遠の夕暮れ時
これは言うまでもなく作中世界である。が、主人公の人生は昼間のように輝かしくもなく、かといって夜のように完全に終わったものでもない(終わりに近づくことができない)という意味もあるのだろうか……。
不確かな世界は真夏の逃げ水
「不確かな世界」は、そのまま主人公の妄想世界と解釈した。
「逃げ水」は幻覚であることから、これも主人公の妄想世界と考えた。だが、この表現は作品の季節が夏なのも関係しているだろう。「逃げ」を逃避にかけ、夏(現実)から逃げる意味もありそうだ。
あなたさえ遠い幻
睦月は退院してしまった。主人公にとっては、手の届かない幻のような存在となってしまっている。そのことを連想した。
何もかも玉虫色に溶けて
「玉虫色」には、解釈のしようによってどちらともとれる曖昧な表現という意味があるそうだ。
主人公の妄想世界は何が事実で何が虚構かが判然としない。そのような状態に「何もかもが溶ける」=また妄想が始まることを意味すると解釈した。
わたしは放物線 ただひとつの放物線
「放物線」とは落ちていく軌跡である。抵抗しようのないまま落ちていくさまだろう。
無にもなれずに無明をさまよう歪んだ肉細工
無、つまり白になることができない。「死ぬことができない」とも言えるのかもしれない。
無明とは真理に気づいていない状態。現実から目を逸らして妄想の中にいる主人公の意だろう。
冷え切った掌
活力のない状態。死に瀕した状態と解釈した。主人公の場合は「精神の死」に瀕しているのだろう。
ぼくは以上のように解釈し、エンディングテーマとしてまさに相応しい曲だと改めて感じた。
星座の話
考察2の続きなんだが、魔法陣に描かれた星座にどこまで意味があるのかをもう少し踏み込んで考えてみた。
参考にしたサイトはこちら。
魔法陣の画像はこうなっているね。
- ange ? 丸の中に太陽?
- chat 獅子座(星座のエレメント:火)
- poupee 蠍座(星座のエレメント:水)
- noir 牡牛座(星座のエレメント:土)
- vent 水瓶座(星座のエレメント:風)
このほかに、星座には「男性宮」「女性宮」ってのがあるらしい。詳しくは上のリンク先を見てほしいが、これは性別ではなく「外向的」か「内向的」かという意味だ。
男性宮(外向的、現実的)、関心が外部に向かうとされているのは、獅子座と水瓶座。つまりはまひると望美。
まひるは現実の存在の擬人化、望美は自殺願望=救済願望、苦しみから抜け出す手立てであり「妄想の外に向かうもの」と言えなくもない。
一方、女性宮(内向的、精神的)、関心が自己の内部に向かうとされているのは、牡牛座、蠍座。こより、御幸だ。こよりはコンプレックスの対象やトラウマ、御幸は自分自身、とどちらも主人公の精神に密接に関わっている。
こう考えると、星座すらもキャラクターにかなり関連していそうだ。主人公、詳しいね……?
おわりに
一生ぶんぐらい考察したおかげで、夜になるとさよ教に蝕まれて寝つきが悪くてしんどい。ガチで。夜中に目が覚めたときも蘇ってくる。
プレイしてるときは割と平常心なんだが……。あまりにも救いがなさ過ぎて(そんな結論に到達した自分も問題なんだが)ちょっとダメージ受けすぎである。困ったなあ……。まぁそれだけ優れた作品なのだとも言えそうだが。
そして設定資料集が近々買えそうだ。冊子版がまだ入手可能なことに気づいて……。ここに書いたせいで売り切れたらイヤなので、念のため伏せておく。このブログにそんな影響力無いと思うけどね!!
冊子買い逃しても電子版があるよ。↓からどうぞ。
PRサントラはmp3なら購入できるんだね……。望美のテーマが好き。